六本木にある、とあるフードコートで飲んでいた。
様々なメニューの中から、食べたい物を物色。何となく見ていると「角煮まん、角煮飯」の文字。ちょっとイイかなと思ってよく見ると、「長崎・坂本屋より」とある。
何!坂本屋~!?
長崎の食を愛する人間なら反応せずにはいられない。
坂本屋といったら、角煮の老舗にして名店。
急遽席に戻り、共に長崎の食を愛する同行の人間にこの一大事(?)を告げた。
満場一致の同意で、人数分の角煮まんを購入。
長崎で角煮まんというと、一般的には角煮一切れを蒸しパンに挟む形だが、ここのは、普通の中華まんの形をしている。それでも、坂本屋の角煮を使っているなら、試さない訳にはいかない!

普通よりも、やや大きめの角煮まんは、その大きさから想像するほど、皮が固い訳でもなく、適度な食感と味をしていて、やはり中華まんの皮の根本は、中華蒸しパンの花巻なんだなと思う。そして、問題の具である。形状から想像すると、角煮がそのまま入っている訳はない。それは分かるので、問題はあくまで味である。
皮と一緒に具のあんを一口頬張る。細かい角煮も入っているが、とりあえず、あん。

これだ!
一口にして、湧き上がった実感。
美味しいね~、と顔を見合わせる。
1つ450円は安くないが、その価値はある。

そこから、坂本屋や卓袱談義になり長崎への思いを募らせるのであった…