「僕」は、「君」と出逢って倖せなのに、それが恐いにだろう。
一方的に、町を愛して暮らすのと違って、愛される相互の関係に馴染めないでいるようである。
何の為に、全てを裏切って出て行くのだろう?
「ごめんね ごめんね ごめんね」
の中にある謝罪は、「君」に対してではなく、「君」の恋愛に対してのものに思える。

「君」は、自分の恋愛に対して、疑うこともせず、信じるだけで精一杯でいる。
待つという、恋の形に酔える程の中毒症状を持っていて、それを楽しめる。